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映画『プール』の登場人物&相関図

映画『プール』


例え遠く離れていた場所にいたとしても、
親子は親子である。

 

鳥や緑が目に優しく、静かに時間が流れていきますが、
自分がどう生きたくて生きるべきなのか、思わず考えてしまう作品です。

そんな映画、「プール」について、
イラストで分かりやすく紹介します!

 

 基本情報 & あらすじ



 監督:大森 美香
 脚本:大森 美香
 国 :日本
 公開:2009年9月12日(日本)
 時間:96分
 原作:桜沢 エリカ 「プール」
 歌 :佐野 遊穂 「タイヨウ」
 

あらすじ_
さよ(伽奈)はタイ北部、チェンマイのゲストハウスで働く母(小林聡美)を訪ねる。4年前、祖母にさよを預けて旅立った母は小さなプールのある場所で、オーナーの菊子(もたいまさこ)や手伝いの市尾(加瀬亮)らと楽しそうに過ごしている。そこにはタイ人の少年(シッティチャイ・コンピラ)も同居しており……。出典元

 登場人物 & 相関図

ボーイ

舞台はタイのチェンマイだよ!

映画『プール』の相関図

 

こぼれ話 & ネタバレ感想

映画はタイのチェンマイにある、
ホシハナヴィレッジ』という実際にあるホテルで撮影されました。

こちらのホテルには歴史があり、元々はHIVに母子感染した孤児の支援の為に作られたのです。
そういったあたたかな気持ちが、映画からもとても伝わってきましたね。

hoshihana village
(ホシハナヴィレッジ)

WEB: https://www.hoshihana-village.com/information/
※いくつかコテージがありますが、映画は『すいかハウス』で撮影されました。

鳥の声、ざわめく緑、木漏れ日が心地よく目に優しくて、重みのある内容でありながら、良い意味であっさりとした映画でした。
“母と子がずっと一緒にいなきゃいけない”なんて固定概念は捨ててしまった方が良いのかもしれないと思いました。結局人は生まれるときも死ぬときも1人なのだから、と。それから、しがらみや嫌なこと、納得いかないことをずっと引きずるよりも、自分がどう生きたくて生きるべきなのか考えた方が良いのかもしれない、なんてことも思いました。憑き物が落ちるような、そんな気持ちになりました。

 

 出演者一覧

京子役

小林 聡美 (Satomi Kobayashi)

小林 聡美 (Satomi Kobayashi)京子役
小林聡美の経歴は?👤
1965年5月24日東京都葛飾区出身。女優・エッセイスト。
1979年、中学2年時に『3年B組金八先生』のオーディションに合格し、生徒役でデビュー。

小林聡美の役柄は?🍿
チェンマイのゲストハウスで働くさよの母、京子を演じています。
4前年にさよを祖母に預けて、ふらりとタイに住みつきます。あっけらかんとしている性格。
娘のさよに対してだけドライなのかと思ったら「ビーの母親が見つかったら、いなくなって寂しいでしょう?」と言ったさよに対して「ビー自体がそうしたい方を選べばいいだけだから」という反応をしています。
初め見た時、ボクは京子があまり好きではありませんでした。でも、今は「人は人と一緒にいることだけがいいことなのか、分からない」「自分のやりたいふうにするのがいい、それは大人も子供も一緒」といった彼女の考えていることがとてもよく分かります。何が愛なのか、何を愛だと受け取るのかも、人それなので難しいですが。
彼女のさよへの愛は、さよが生まれた曜日をすぐ答えたこと、夜なべしてストールを作っていたことでも十分に伝わった気がします。
ちなみに作中で歌う「君の好きな花」は小林聡美さんが作詞作曲したもので、約4か月間練習をして、ギターの弾き語りをマスターしたそうです。すごい!

小林聡美の他の映画出演作は?🎬
かもめ食堂』『めがね』『マザーウォーター』『東京オアシス』『紙の月』

さよ役

伽奈(Kana)

伽奈(kana)さよ役
伽奈の経歴は?👤
1983年6月5日福井県鯖江市出身。モデル・女優。
街でスカウトされ21歳の時にモデル業を始め、この映画プールで女優デビュー。

伽奈の役柄は?🍿
初めての海外旅行でチェンマイにやってきた京子の娘、さよを演じています。
京子に対してのさよの態度は少しぎこちなく、何かにつけて「もう子供じゃないんだから」とちょっと当てつけのように言います。これはおそらく「私は成長しているの!あなたが私の成長を見てないから、知らないだろうけど!」という意図が含まれているかと。
自分を置いていった京子を許せない気持ちを持ちながら「興味があることができるとすぐにどこかに飛んでいってしまう、それもすごく楽しそうに」と言っており、自分のことより大事なことがあるのかなと寂しさも持っています。
最後はきちんと「私は一緒にいたかった」と伝えることができて、この旅で母との関係を良い意味で吹っ切ることができてよかったですね。そう思うと、やっぱり京子とさよの考え方は似ているのかもしれません。
ちなみに、小林さんと伽奈さんは、ドラマ「パンとスープとねこ日和」ではカフェオーナーとそのスタッフとして共演しています。その時は、とってもほのぼのとした仲のよい間柄でした!

伽奈の他の映画出演作は?🎬
『マザーウォーター』『遠くでずっとそばにいる』

菊子役

もたい まさこ (Masko Motai)

もたい まさこ (Masko Motai)菊子役
もたいまさこの経歴は?👤
1952年10月17日東京都渋谷区出身。女優。
1979年、渡辺えりらと「劇団3○○(さんじゅうまる)」を結成。独特のキャラクターで注目を集める。

もたいまさこの役柄は?🍿
ゲストハウスのオーナーの中年女性、菊子を演じています。
犬が3匹猫が8匹、牛も豚も、お世話をしています。それは皆が「ここに捨てたら大丈夫」と思って置いていくようでした。全てをふんわりと包み込んでくれるような雰囲気を持っていましたね。病気で余命を宣告されながらも、元気に生活しています。彼女曰く「死ぬ気がしないの」とのこと。

もたいまさこの他の映画出演作は?🎬
かもめ食堂』『めがね』『トイレット』『ALWAYS 三丁目の夕日』『それでもボクはやってない』

市尾役

加瀬 亮(Ryo Kase)

加瀬 亮(Ryo Kase)市尾役
加瀬亮の経歴は?👤
1974年11月9日神奈川県横浜市出身。俳優。
俳優の浅野忠信の付き人からスタートし1年間経験後、現場製作スタッフとして参加しながら2000年に映画『五条霊戦記』でデビュー。

加瀬亮の役柄は?🍿
ゲストハウスのスタッフの青年、市尾を演じています。
ビーのことを自分の家族のように大切にしています。
お箸の使い方が上手であったり、本を読んでいる姿など見て、京子とさよが似ていると感じています。そして距離感や関係が羨ましいと感じています。

加瀬亮の他の映画出演作は?🎬
めがね』『アンテナ』『それでもボクはやってない』『重力ピエロ』『アウトレイジ』『インスタント沼』

ビー役

シッテイチャイ・コンピラ(SITTICHAI KONGPIL)

シッテイチャイ・コンピラ (Sitthichai Kompira)ビー役
シッテイチャイ・コンピラの経歴は?👤
現地のオーディションで選ばれ、初の映画出演となる。

シッテイチャイ・コンピラの役柄は?🍿
ゲストハウスで時々お手伝いをしている孤児の少年、ビーを演じています。
ゲストハウスには菊子が連れてきました。初めは無口だった彼も、京子たちのおかげで今ではニコニコと日々を過ごせています。
片言の日本語を話す姿が、とても可愛かったですね!!まだ小さいけれど、まわりの空気を読む子で、お花を摘んでさよのドアの前にそっと置く姿が、なんともいじらしくギュッと心を掴まれてしまいました!
物語の中だけでなく実際にも、素敵な人生を歩んで欲しいなと願わずにいられません。
ボクが好きなビーのセリフは「学校楽しい?」のさよの質問に「楽しー、勉強難しー」と韻を踏んで答えていたところ!やるなぁ!

 映画『プール』をもっと知る

原作を読む

桜沢エリカさんが映画の為に書き下ろした原作です。
原作を読んで再び、プールの世界観をのぞいてみても良いかもしれませんね。

DVDをじっくり観る

DVDには、特典映像も入っています。

サウンドトラックを聴く

小林聡美さんのソロと、
映画で結成したユニットで”パクチーズ”による『君の好きな花』が収録されています。
パクチーズメンバーは、小林さん、伽奈さん、シッティチャイ・コンピラくんの3人です。

曲と一緒にゲストハウスの鳥の声、プールの音、町の音が聞こえてきて、心が穏やかになります。
夏の夕暮れに窓辺で流してみると、ほんの少し映画の世界観に入り込んだような気持ちになれます。


 荻上直子監督について

荻上直子(Naoko Ogigami)

 

1972年千葉県生まれ。監督・脚本家。

千葉大学工学部画像工学科卒業後、1994年から2000年まで渡米し、南カリフォルニア大学大学院映画学科で学ぶ。
荻上監督自身は、朝起きれなかったり、料理があまり得意ではないとのことで、映画で描いているのは、”自分のあこがれなんだと思う”と語ってらっしゃいました。

 

『バーバー吉野(2003)』
『恋は五・七・五!(2005)』
かもめ食堂 (2006)
『めがね (2007)』
『トイレット(2010)』
『レンタネコ(2012)』
『彼らが本気で編むときは、(2017)』